【次の一手】△5二玉の局面から学ぶ「木を見て森も見る」

将棋経営塾の松本です!

全体を俯瞰する力を磨くための将棋『次の一手』問題を用意しました。

目次

ビジネス事例【段ボールベッドの革命】

ある企業が、災害時やイベントで使える簡易段ボールベッドの開発に取り組んでいることを知りました。

調べてみると、「森を見て」、市場の大きなニーズを捉えていたようでした。

災害時には多くの人々が避難所に集まるたので、持ち運びが簡単で、使い捨てできる寝具が必要になる、という視点がとても理にかなっています。

さらに興味深かったのは、「木を見た」部分、つまり段ボールベッドの細部に工夫を凝らしていた点です。

デザインには、かわいい動物のイラストとともに

「寝心地はあなた次第」
「夢で空を飛びましょう」

といったユーモアあふれるメッセージが書かれていて、使用者の心を楽しませる工夫が施されていました。

驚いたのは、その段ボールベッドに「体重オーバー防止の警告音」を発する機能が搭載されていたことです。

もし体重制限を超えた場合、軽快な音を発して「ちょっと多いかな?」と知らせる仕組みになっているとのことでした。

このような細やかな配慮が、ユーザーの共感を呼び、口コミで評判が広がっていったようです。

この企業は、大きな視点(森)で市場のニーズを捉えつつ、細部(木)にユーモアを取り入れることで、人々の心をつかむことに成功していました。

その結果、この段ボールベッドは災害用に留まらず、キャンプやイベント会場などにも広がり、ビジネスが大きく成長したそうです。

「全体を見据えつつも、細部へのこだわりを忘れない」ことが新たな価値を生み出し、多くの人の共感を得るカギになる、ということを学ばせてもらいました。

【難易度】★★★☆☆
【局面】△5二玉
【ヒント】木を見て森も見る

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【解答】▲6二銀成

相手玉の目の前で銀を成り捨てます。これに対して△同玉なら、遠くにいる3九の角が、左上部(8四の地点)に一気に飛び出して「王手飛車取り」です。

相手玉は、右横からの攻めに弱い形(自玉の右側がガラ空き状態)になっているので、飛車を取られたら致命的。

角が飛び出す王手に対して、7三の地点に例えば金を合駒しても、4五馬の利きを活かして▲6三銀打。△同金とは取れず、相手は敗勢です。

▲6二銀成には△4一玉と逃げるくらいですが、▲8六銀と出て、歩の当たりをかわしながら飛車を攻めて優勢になります。

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