【次の一手】△7七角打の局面から学ぶ「相手の攻めを逆用する」

将棋経営塾の松本です!

「相手の攻めを逆用する」

将棋の戦術は、現代のビジネスの勝ち方に通じる言われる【孫子の兵法】と大きく関連しています。

相手の攻め駒を逆手にとることは、孫子の兵法の「敵の力を利用して勝つ」という考え方と一致しています。

目次

虚実篇(第五篇)

「実を避けて虚を撃つ」 という考え方が記されています。これは、相手の強い部分(実)を避け、弱点(虚)を攻撃するというものです。

将棋での「相手の攻め駒を逆用する」戦術は、相手の攻撃を正面から受けるのではなく、その攻撃の隙や弱点を突いて反撃する点で、この教えに通じます。

たとえば、攻めてきた駒を逆手に取り、かわしながら攻めの手番を握るという戦略が「虚を撃つ」と言えます。

勢篇(第五篇)

「勢を借りる」 という概念も孫子の重要な戦略です。敵の力や動きを利用して、自分の有利な状況に持ち込むことを強調しています。

将棋では、相手の攻撃の勢いをそのまま受けるのではなく、その力を逆手に取って反撃に転じることで、自分の攻撃力を増幅させることが可能です。

この「相手の攻めを逆用する」という発想は、まさに「勢を借りる」という兵法の応用です。

用間篇(第十三篇)

「敵を利用する」 という広義の考え方は、用間篇にもあります。

ここでは、敵の情報や動きを利用することで、勝利に導く方法を説いています。

将棋で相手の攻撃駒を逆に使うというのは、敵の動きや駒を観察し、そこから自分に有利な戦術を導き出すことに相当します。

【難易度】★★★★★
【局面】△7七角打
【ヒント】相手の攻め駒を逆用する

解答はこちらをクリック!

【解答】6八歩打

かなりの難問です。

▲7九竜と逃げると、△6六角成から4八の金を狙われて、攻める機会を作れません。

ここは▲6八歩(妙手)と打ち、△同角成と引き寄せてから▲同竜△同と金とします。ここで先手は攻めの手番を握り、▲4三桂などの反撃に出ることが出来ます。

▲6八歩に対して△同と金の場合は、▲5二竜、△4四角成、▲3六桂、△6六馬、▲5七金打で、馬が逃げれば▲4四香を狙います。

目次